●健康住宅アドバイザー 前田 由利(YURI
DESIGN代表) |
6月の中旬の1週間、梅雨の日本を離れ、初夏のドイツへエコロジー建築の視察旅行へ行きました。
視察先の中でも興味深かった、ベルリン郊外オラニエンブルクにある「エデン」をご紹介します。100年ほど前に、「自然の中で文化的で健康的な暮らしをしよう」というコンセプトのもとに作られた住宅地です。キッチンの裏手にある自分の無農薬畑から収穫して、野菜、穀類、全粒粉のパン、果物など、健康第一の生活そのものを考える、420戸1500人の共同組合です。みな農家ではなく、それぞれ職業を持って生計をたてているそうです。週休3日という、就業時間の少なさもあってこのような生活が成り立つのだと思いました。
その中にある幼稚園の屋根には我が家と同じ草屋根にお花がゆらゆらと風にそよいでいました。 |
|
「エコロジー建築」をキーワードに現地の建築家がコーディネートした視察でしたが、単に屋根に太陽光温水パネルを取り付けただけの集合住宅もあれば、エデンのように生活そのものを考えたものなど、その捕らえ方は実にさまざまです。大きくは、太陽光利用、熱交換、断熱など「熱」をテーマにしたもの、雨水の地中浸透、生活排水の中水化、コンポストなど「水」をテーマにしたもの、建材として、植物や土など「自然素材」をテーマにしたものの3つです。スーパーでもほとんどペットボトルはなく、ビンつめにしているなど、先進国が取り組むことができる環境対策を、いろいろと体験することができました。 |
|
|
● |
|
|