社会と繋がる窓口ともなる特定非営利活動
商品やサービスを通して利益を上げることは、企業発展の大きなファクターです。一方、利益を上げることを目的としていない活動に参画し、社会性の高いテーマに取り組む姿勢も、顧客にとり、魅力的で頼れる企業である事がさりげなくアピール出来、大きな信頼感となります。1990年に発起会社12社により協議会としてスタートしたこの活動は、社会と繋がる窓口として、住まい手に高性能住宅での相応しい住まい方を無償で情報提供していく事を主な活動目的としています。それらに加え、参加企業の中にも活動の趣旨や目的を正しく認識し、住まい手に指南出来る人(資格者・研究員)の養成も行っています。この両輪が持続可能な組織体系となっており、長年の活動に繋がっています。
※1990年の発足当初より、現在まで活動しているお会社は以下の通り
(※会社名は発足当時の名称で表記)
積水ハウス株式会社、大和ハウス工業株式会社、三菱電機株式会社、 株式会社東芝
活動概要のご紹介
<目次>
- 協会活動の趣意
- 4つのBelief
- 研究活動
- 人材育成
- 情報発信
- 活動背景
- 組織図
- 参加会員一覧
- 入会のご案内
協会活動の趣意
NPO法人日本健康住宅協会では、「健康住宅」を健康に住み続けることのできる“性能”や“設備”を備え、住む人が健やかな住まい方をしている住宅と定義しています。住宅は省エネ法や品確法の改訂に伴い、性能や設備が高性能化しています。その変遷に伴い、性能や設備が高性能化しています。その変遷に伴う相応しい住まい方を研鑽、研究し、住まい手に届けることで、提供した商品やサービスの価値を最大限活用してもらえることにもなります。これは今もなお増え続けて止まない住宅内での事故を抑制することにも繋がります。
Web上で公開している“住まいの現代病Q&A”では7つのカテゴリーで350問の疑問を想定し、住まい手の不安を
解消する回答を用意しています。また、“健康ネット”は季節の変わり目に起きがちな環境変化に対する注意点や住まい方を携帯電話へ配信しています。住まい手の知識向上は正しい取扱や勘違いによるクレーム回避へと繋がります。
“ハウスメンテナー資格制度”にある資格者は難しい試験に合格するだけでなく、知識を最新なものとする仕組みでスキルUPを図っています。また、“研究部会や事業部会”に1年間の委嘱制度を設け、参加企業から参加し活動していきます。同業種のみならず異業種を交えた集団で、上下関係もない意見交換をします。垣根を越えた発想とアイディアを生みだす力や説明力も啓発します。
建築物省エネ法の変遷は住環境に大きな影響を与えています。人が健やかに住まう為には、この変遷に相応しい住まい方の必要もあります。また、気候変動やメンテナンス不足などでも悪影響をお越します。この環境変化に順応していく為、検証などで多くのエビデンスを用意しています。また、これを“健やか住まい方”として住まい手が利用できる対応マニュアル化もしています。
人の健康に影響を与える住性能は建物や設備の性能もさることながら、方位や間取りなども影響します。“各種配慮住宅認証制度”は個々の新築住宅毎に住性能を測定評価します。これは住まい手に利点として説明し易くなります。また、お住まい中の住性能を測定し、ダメージやストレスを評価する“住まい環境の安心評価システム”も用意しており、リノベーションの動機付けにも役立ちます。
研究活動
4つの住環境と3つの防除対策にそれぞれの研究部会を立ち上げ、住まい方に関する指数作成・根源追求・検証実験などの研究・報告活動を行っています。
4つの住環境 |
空気環境
シックハウスの原因物質を再確認し、それらの摂取や被曝量を極力少なくする生活を実現する。 |
温熱環境
ヒート&コールドダメージの対処方法の具現化から快適温湿度環境を実現する。 |
光視環境
心と体の健康面を取り入れたあかりとひかりのコントロールを実現し、ダメージ解消の配慮策を実現する。 |
音振動環境
建物内音振動の概念化と不快音振動への対策具現化、音振動の健康的活用を実現する。 |
3つの防除対策 |
防 露
水蒸気由来と温度差由来による生活型結露についての認知度を高め、発生要因分類毎の対策の実用化を図る。 |
防カビ
シックハウスやアレルギー発症を防ぐ防カビ対策と室内浮遊粉塵を抑制できる生活の実用化を図る。 |
防 虫
室内侵入微小虫の有害・無害を簡単に見極める術を身に付け、健康被害を出さない防虫方法の実用化を図る。 |
人材育成
協会が保有する3つの資格に加え、各種健康配慮のシステムやツールが制度化されており、参加企業の教育システムへ融合しやすいよう開発されています。
情報発信
長年蓄積してきた健康住宅のノウハウを各種制度とし、会員または企業が有効活用できる仕組みとして提供しております。会社や商品のブランド化を図るための1ステップとしてご活用ください。
会員や企業の啓発・成長に向けて
○ 各種健康配慮住宅認証制度
4つの住環境に特化された新築住宅の環境状態の測定・診断・評価をします。リノベーションに対応した認証制度も用意しています。
(詳しくはコチラ> 認証制度)
○ 講師派遣・講演会プログラム
企業で実施するイベントへ講師を派遣、プログラムの立案、説明会を支援します。
(詳しくはコチラ> 講師派遣、講演会プログラム)
○ 健やか住まい方シンポジウム
1年間の研究や事業活動の成果を交流会形式で発表し、参加企業へ内容を共有化します。
(詳しくはコチラ> 研究発表会)
○ 健康住宅相談コーナー
住まい手の健康住宅に関係した問題などに電話にて応答しています。公共機関、会員企業、健康住宅アドバイザーを介しての相談も受付けています。
(詳しくはコチラ> 健康住宅相談コーナー)
住まい手の知識向上に向けて
○ 住まいの現代病Q&A
4つの住環境と3つの防除対策毎に代表される住まいに関する現代病の原因と対策をまとめています。
(詳しくはコチラ> 研究委員会)
○ 健康ネット
季節毎に起きる環境変化での注意点や住まい方を携帯電話へ配信して警鐘しています。
(詳しくはコチラ> 健康ネット)
○ 次世代健康FORUM
住育の日(10/19)に健康に関係した制度や研究成果、会員商品などを紹介します。
(詳しくはコチラ> 次世代健康FORUM)
○ Web講演会
健康住宅の日(6/20)に健康に関係したVTRをYouTubeへ投稿し、健やか住まい方を紹介しています。
(詳しくは トップページ をご参照ください)
活動背景
家屋内事故を減らすことが急務
2021年の交通事故死者数は2,636人で統計開始以来最小となりました。一方2020年の家屋内事故死者数は13,708人(家屋内熱中症は含まれず)となっており、一向に減っていく兆しが見られません。
家屋内事故の死因内訳(2020年)
家屋内事故と道路交通事故での死亡者数比較
住環境悪化を招かない暮らしとは
ヒヤリハットの原則を引用すれば、住環境での29件のダメージと300件のストレスが住環境悪化を招き、重篤な1件の事故に繋がっています。これは総事故件数の6割を超す割合となっています。このダメージやストレスを招いている原因物質が化学物質、埃、カビ、ダニ、などであり、要因要素が換気不足、暑寒、騒音、明暗やグレアになります。
病症はDNAと環境が大きく関係します。ここでいう環境は、食環境と住環境の二つに大別できます。食環境の改善は特定検診などでの検査結果から、栄養士や保健士から指導を受けます。住環境悪化を招いている暮らし方も改善するには食環境改善と同等な仕掛けが必要になります。
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