春は花粉症の季節です。花粉症は体内に入った花粉を対外に排出しようとして、くしゃみや鼻水、涙の流出を高める免疫機構の過剰防衛で起こるアレルギーといわれていますが、2000年の調査によると国民の16%が患者と推計されています。有症率は大都市の方が農漁村より高いと報告され、大気汚染による影響があるのか動物実験と疫学調査が進められています。
今年の花粉の飛散量についての環境省の予報では、全国的には観測史上最大となった昨年の10〜40%で、例年に比べると北陸および東海では80%であるが、近畿以西の西日本では40〜60%、東北60%、関東甲信越は30%と少ないようですが、昨年大量の花粉を取り込んだために人体の感度が高くなっている可能性があり、飛散量が少なくても油断できません。過敏な体質の人にとっては毎年訪れるつらいシーズンです。一般に皮膚炎やぜんそくなどのアレルギー反応にかかりやすい人は花粉症にもかかりやすいと言われ、化学物質過敏症の人は特に悪化しやすいという報告もあります。
杉やヒノキの花粉はすでに2〜3月から飛散し始め、カモガヤなどのイネ科は初夏、ブタクサやヨモギなどのキク科は真夏から秋口に飛ぶので、自分と相性の悪い種類の花粉の飛散時期と飛散量に注意して対策グッズの準備や外出計画を検討する必要があります。空気清浄機や花粉対策フィルターのついた換気扇なども有用です。
花粉症や花粉症対策などについては環境省のホームページhttp://www.env.go.jpので発表している「花粉症保健指導マニュアル平成17年3月改定版」に要領よくまとめられています。
全国の花粉情報は環境省の花粉観測システム「はなこさん」http://kafun.taiki.go.jp/でわかり、/知りたい地域や時期などを指定して調べることができます。 |
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日本健康住宅協会 理事 吉田佐門 |
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