ここでは誰でも簡単にできる害虫の防除法をご紹介します。防除法には、(1)環境づくり、(2)物理的な方法、(3)化学的な方法の3つがあり、害虫の発生した状況によりこれらを組み合わせて行うことが効果的です。 |
(1) 環境づくり
害虫の成育に適さない環境をつくることで、害虫の発生を抑える方法です。 ダニは、畳、じゅうたん、布団などに多く生息しています。そこは潜れる場所であり、人のフケやアカ、食べかすなどの餌が豊富にあります。電気掃除機を使ってゆっくりと吸い取れば、ダニにとっての食料がなくなります。また、窓を開けたり換気扇を回して室内を乾燥させれば、ダニやチャタテムシなどは発生しにくくなります。 ハエやゴキブリの対策は、生ゴミや残飯を蓋のある容器に入れ、流し台の回りの水分を拭き取り、洗面所や浴室の換気をよくします。ボウフラの発生を防ぐために、屋外の空き缶やタイヤなどの水捨て、雨樋の清掃を行います。家屋の周囲や庭を掃除して、ヤスデやナメクジが発生しにくい環境にします。 いずれにしても、家屋の周囲と室内をよく掃除をして清潔に保つことが、虫の発生を抑えることにつながります。 |
(2) 物理的な方法
器械を使って害虫を捕獲したり、忌避、殺虫する方法です。 ゴキブリやネズミの粘着トラップやかごの捕獲器、蚊の誘導灯、電撃殺虫器などがあります。外から室内への侵入を防ぐために、網戸の設置は有効です。畳や布団の天日干しは、ダニの殺虫効果があります。 |
(3) 化学的な方法
薬剤を使って害虫を殺虫、忌避する方法です。 薬局などでは、蚊取線香や家庭用殺虫剤、ゴキブリやアリの毒餌、皮膚に直接噴霧する虫除けスプレーなどが市販されています。スプレー式の家庭用殺虫剤は、直接虫に噴霧しますが、使用後は部屋の窓を開けるなどして換気することが必要です。ゴキブリ用の毒餌は、冷蔵庫の下やコンロなどの暖かい箇所、流し台や洗濯機の下などの湿った箇所に置くと効果的です。
薬剤の効果は一時的なもので、長時間の効力は期待できません。従って、上記の (1)環境づくりや (2)物理的な方法を組み合わせて行うことが、継続的に虫の発生を抑えるためにも必要です。なお、薬剤の使用にあたっては、充分に注意書きを読んでから行ってください。 |